20代~30代のキャリアを考えるブログ

若手のキャリア、転職についてインタビュー、意見を発信しています。

スタートアップのX人目になることにあんまり意味はない

スタートアップの一桁人目の社員になって、将来会社が成長した際に、自分は可能性を感じて転職したとドヤ顔で語る人がいるが、スタートアップのX人目は少なくとも日本においてはあまり意味がないのではないか。

今回はこれについて議論していく。

スタートアップに転職する際にはぜひ気を付けてほしい。

スタートアップが採用を外部向けにはじめているときはタイミングが遅い

スタートアップは、数名の「founder」によって設立されることが多い。1名か2名の取締役と2~4名くらいのエンジニアを中心とした創業メンバーがいるパターンだ。

最初のメンバーは株式を保有しているため、将来会社が成長した際に大きなリターンを得る可能性がある。

その後、採用を開始し、社員番号一桁の主要メンバーを募集する。社員番号一桁に可能性を感じて転職をする人がいるが、ほとんどの場合は失敗で終わりキャリアをつぶす可能性があることをお伝えしたい。

ほとんどのスタートアップは失敗

ベンチャーキャピタルの事業を見たらわかるが、投資して成功(想定した年数でのIPOもしくは、売却によって利益を確保すること)するのは10社に1社もいない。社員番号一桁で転職したとしても、会社が失敗に終わると他の企業に移らざるを得なくなる。

ベンチャー起業家に関しては一度失敗しても再度投資してくれる人が多く、銀行以外は優しい。経営者は、失敗しても次があるのでどんどんリスクをとることができる。

だが、失敗した会社の社員番号一桁の平社員は、注目を浴びているわけでもないので、よく名前の知らない企業にいた人という扱いになってしまう。

社員番号一桁の社員は雑用が多い

社員番号一桁の社員は、苦難が多い。組織体制がままならないため、細かい作業も自分で行い、マニュアルを整備して、誰もが同じ仕事をできるようにしなければならない。

また、人の出入りも激しく、創業メンバーの対立によって、会社がバラバラになりかける経験もすることになる。

社員番号一桁の社員は、苦労が絶えず、長時間労働になりがちだ。こうした状況だと、特定のスキルが得られにくく、賃金の安い何でも屋さんになってしまう可能性が高い。

特定のスキルを得るための環境とは程遠く、入社前の期待値とのギャップが激しい。創業メンバーは苦難が待ち受けていることを覚悟しているが、途中から入社していく、黎明期の中途社員は損をこうむることがおおい。

特にCEOが株式面でVCから握られ、思ったように会社を動かすことができないという事態も発生する。(最近はVC間の競争もあり、情報も公開されてきているので、こうした事例は少なくなってきているが)

X人目にどれほどの価値があるか

転職して、早くからスタートアップの社員になることは、創業メンバーとしていないのであればあまり意味はない。

ストックオプションが多くもらえるかというと、そうでもなく、後から入ってきたCFOや営業統括部長の方が、SOをもっており、最初からいた価値は何なのかということになってしまう。

黎明期に転職したと脚光を浴びるといいが、そうした脚光を浴びることができるのは、成功したベンチャーの一部の社員だということを覚えておこう。それは自分が起業して成功するくらい難しいことなのである。

f:id:shingsoccer:20180621125846j:plain

それでも転職して得られる経験は多い

黎明期に社員番号一桁で転職すると、ベンチャーの混乱を一通り経験できるため、スタートアップの創業期に必要なメンバーとして、次の企業で重宝される。

黎明期は、CEOが社員のことを気に掛ける余裕はないため、CEO同様、自分で振り返り、自分で成長できるようにしないといけないのだ。1人1人に求められる役割は大きく、エキサイティングな経験はできるだろう。

ただし、その経験を還元できる場所はあまり多くなく、自分が起業したときや友人がスタートアップをはじめたところでしか還元できない。

起業を検討しているなら良い選択肢である

起業をしたいと考えているが、まだビジネスアイデアもない状況で、かつ資金的に余裕があるのであれば、スタートアップの黎明期に転職して会社の成長を見守ることは意味がある。ゴタゴタを見て、自分で実践する場合に失敗しないように経験を生かすことができる。

当たり前だが、株式の政策は教科書に口うるさく書かれている通り不可逆である。

教科書で読むのは簡単だが、VCからの買い取り要求や創業メンバーの離脱に伴う株の買戻しなど、実際の経験は当事者のみができることなので、スタートアップの一社員として経験をしてみることは意味がある。

失敗から学べばいい世の中なのだが、株式だけは、失敗して、次に生かそうというには重すぎる失敗になることが多い。

スタートアップに入る際は、最初は手伝いから入るべきである

スタートアップに社員として転職を検討している場合は、思い切って転職する前に、現職の有給を使って、無給でも転職を検討しているスタートアップで働くべきである。

特に大企業から転職する人は、コミュニケーションのツールやスピードに慣れるだけでも時間がかかるため、無給で手伝って様子を見ることを勧めたい。スタートアップは人手がとにかく足りないので、無給の手伝いなら短期間でも受け入れてくれることが多い。

逆に、数人の起業でプロダクトもしっかり開発されていて、人手が足りているベンチャーはスケーラビリティの観点から有望であるので、転職する候補として検討してもよい。

ただし、5人の創業で取締役5人のような会社は危険なので避けたほうがよい。なぜなら取締役の人数が多ければ多いだけ意思決定のスピードなど厄介事が多いからだ。

取締役は代表だけの会社が理想的である。会社が大きくなってから、内部登用もしくは外部から有力な人材を迎えればよいのである。

スタートアップに入社するよりも自分で小さいビジネスを経験することのほうがリスクが低い

スタートアップに飛び込もうとする人に、リスクが低いと説明することは少々ナンセンスかもしれないが、大企業からスタートアップに転職したい人の多くは金儲けがうまくできない人達だ。

スタートアップは数百万、数千万単位と売上が小さいため、スモールビジネスができるかという点が重要になる。

スタートアップで修行したいと考えるよりも、大企業にいる間に副業をしていったほうがよい。副業で金の稼ぎ方を覚えて、その経験をもってスタートアップに転じたほうが、双方にとってよい。スタートアップでお金を稼げない人は、お荷物になってしまうので注意してほしい。

スタートアップの選択肢を検討する

さて、スタートアップの転職についてネガティブなことをメインに書いてきたが、転職をどうしてもしたい人はいるだろう。数人のスタートアップから数十人のスタートアップまでどういった企業があるか選択肢をさぐってほしい。

まずはビズリーチに登録して、ベンチャーに強い転職エージェントを探すとよい。以前、紹介したキープレイヤーズ高野氏などはビズリーチでスカウトを送ってくるのでおすすめしたい。

またGEEKLYのような会社もベンチャー紹介を行っている会社である。こうした会社に行き、マニアックなスタートアップを紹介してもらうとよい。

最近はマニアックなスタートアップでも、資金調達が容易になったことにより早い段階から転職エージェントやビズリーチのような転職サイトを利用しているところもでてきている。

今日は以上だ。