20代~30代のキャリアを考えるブログ

若手のキャリア、転職についてインタビュー、意見を発信しています。

起業やスタートアップに興味がある人は、ドラマ「シリコンバレー」を見るべき

海外ドラマは多くあるが、キャリア向けのドラマとしておすすめなのがシリコンバレーである。シーズン5までやっており、Amazon Prime Videoでご覧になることができる。シーズン6の制作も決定している。スタートアップへの転職を考えている人は見て損はないので、概要をネタバレせずに説明していきたい。キャリアのことばかり書いているが、ただのドラマ感想の記事であることをあらかじめご了承いただきたい。

スタートアップの始め方がわかる

ドラマ シリコンバレーでは、インキュベーターのもとに住んでいる3人のエンジニアから話がはじまる。インキュベーターとは、シリコンバレーのドラマにおいては、住居と会社の株式を少し保有し、生活の面倒を見ている存在だ。アーリックというインキュベーターはかつて、アビアトという会社で成功し、インキュベーター事業をはじめている。

スタートアップの始め方は様々だが、今回の場合は、インキュベーターのもとに集まった3人によって事業がはじまっている。元々知り合いだったわけではない。日本でもVCに相談に行き、紹介をしてもらった人と会社を始める人がいるが、そういうものを想像してもらうとわかりやすいだろう。

そして、肝心な事業だが、最初からマネタイズを考えているというより、テクノロジーありきで話がはじまっている。そして、技術を活用してすぐにマネタイズというわけではなく、さらに開発をすすめて、技術でとにかく優位に立とうという様子がうかがえる。InstagramのようにFacebookに買収されるまで売上がほぼ0だった企業を思い出すとよい。売上はなくてもユーザーが集まったためVCから資金が集まっていた。話の大部分は、ファイルの圧縮技術になっている。ミドルアウトアルゴリズムなので、なじみのある人はいるかもしれない。

エンジニアがいないと成り立たない

シリコンバレーを見ているとベンチャーは技術者がいないと、というより技術者ばかりの会社でないと成り立たない。インキュベーターのアーリックもエンジニアの様子が全くないが、実はコードが書ける。

エンジニアでないのは、超大手IT企業hooliから転職したジャレッドだけである。エンジニアを中心にプロダクト開発の議論がすすんでいき、VCやビジネスサイドの人間はバックオフィス的な位置づけになっている。

途中、営業部隊の話がでてくるが、営業はややさげすまれた見方をされている。一方で営業部隊が契約をとるうえで果たす役割の重要性もわかる。

アメリカのダイバーシティがわかる

純粋なアメリカ人、いわゆるWASP層は多くない。主人公リチャードがCEOをつとめるパイド・パイパー社も、カナダからきたギルフォイル(最初は不法滞在で、のちに就労目的でのVISA取得)、パキスタンからの移民であるディネシュなど国籍は多岐にわたる。また、インキュベーター施設である、全員が住んでいる一軒家にいるチアンヤンは中国からの移民である。

多くの企業を見るとアジア出身のエンジニアや経営者がでてきて、シリコンバレーの多様性が見て取れる。一方で、CEOをつとめるのは白人男性であることがわかる。

人種差別

基本的に人種差別ネタが毎回でてくる。パキスタン移民のディネシュは、ビンラディンと呼ばれたり、テロリストと呼ばれたり、ひどい扱いをうけている。またパキスタンであるが、インド人と言われるなど、最もひどい扱いをうけている。

中国人のチアンヤンも身長の低さや英語がわからないことをネタにされている。このようにアジア人への偏見がドラマで再現されているが、実際にシリコンバレーでこうした光景を目にすると聞いたことがある。

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資金調達の難しさ

資金調達の話がでてきて、シードのタイミングからスケールの大きいファイナンスが行われている。数千万円、数億円といったスケール感で物事がすすんでいく。

一方で、資金調達ができても、バリュエーションの設定や株の持ち分の交渉など、細かな難しさがあり、起業家の頭を悩ませている。資金をとにかく調達して次のラウンドまでいくために、あの手この手で生き残ろうとする。すべてのVCから断られ、いわくつきの投資家と付き合わないといけない場面も存在する。日本においても、共同創業と称して、スタートアップの持ち株をかなりもっていく投資家がいるので起業する際は、不可逆である資本政策について参考になる。

どのVCとつきあうかは難しいだろう。

シリコンバレーの物価の高さ

シリコンバレーは居住するのにお金がかかる。それゆえ、家を提供するスタイルのインキュベーター施設が流行っているのかもしれない。弁護士費用や人件費といったあらゆるものの値段が日本の一桁大きいといっても過言ではない。

それゆえ、バーンレートが非常に高く、資金を調達してもすぐに諸費用だけでなくなってしまう。オフィスを借りても家賃ですぐ溶けてしまうため。お金がない人がシリコンバレーで挑戦するのは無茶である。

ドラマの中では、インドやエストニアといったリモート開発の話もでてくる。エストニアを絡ませてくるあたりはさすがに感じた。

ダイナミックなM&A

M&Aはスタートアップ界隈で盛んにおこなわれるようになってきた。最近では日本においてもDMMが積極的かつ、短期間でのM&Aを行っているが、ドラマではスケールの大きいM&Aが何度も展開される。数百億、数千億の買収がでてくるが、あれだけ短期間でどうやってバリュエーションをしたのかと思う。だが、DMMを見ていてもどんぶり勘定のバリュエーションなので、ドラマ中のスピード感のある買収提案は納得がいく。

競合を買収しようとするhooliのすごさは驚くばかりである。

ほとんどは成功しない

スタートアップがでてくるが、失敗した話のほうが多い。資金調達してラウンドをすすんでも、結局失敗して何もかもを失う様子がわかる。アメリカは失敗に寛容だというが、一度失敗した人が敗北に打ちひしがれている様子からは、失敗に寛容な文化は感じられなかった。

諦めずに最後まで挑戦し続ける会社だけが生き残るのはアメリカも日本も変わらないのではないかと感じた。

ピボットの重要性と難しさ

ドラマ中では、何度か事業の方向を転換するピボットが行われている。ピボットしないと売上が立たない、人が集まらない、VCから金が集まらない、このままでは芽がないといった状況が訪れ、事業を大きく転換している場面がある。

日本のスタートアップもピボットをしている会社が多くあるが、そうした状況をご覧いただける。KURASHIRUを展開するdely社も最初はフードデリバリーであったが、今では、料理動画サイトとして、大きな企業価値評価を得ている。

ピボットはよくあることなので、どういう決断をするかというところの決断の難しさを感じ取ることができる。

アメリカの具体的な企業名を知る事ができる

ドラマの中で、Apple,Googleといった有名企業からセコイアといったVCまで、幅広く固有名詞がでてくる。皮肉でセラノスすらでてきたので、要素要素で笑いどころがあった。

悪いたとえでWindows VistaやAppleMAPがでるなど、スタートアップやベンチャー企業を知るうえでいい教科書となる。皮肉の部分は知っていないとわからないこともあるが。

スタートアップにおける精神的な限界

スタートアップでCEOが追い詰められていく様子がリアルに再現されている。資金がなくなりかけておかしくなっている人が日本でもよくいるが、その精神状態がリアルに再現されている点が興味深い。

資金がなくなって追い詰められると殻にこもりたくなるが、そうした様子がよく伝わってくる。浴槽の中に隠れているCEOを見ていると、多くの起業経験者は共感できるはずである。

とりあえず見てみてほしい

長々と書いたが、見てほしい。Amazon Prime Videoでタダで見ているが、日本語字幕も吹き替え版もある。1話30分なのでテンポよくすすんでいっている。

また、スタートアップに転職したくなったらビズリーチに登録して、スタートアップのCEOからのオファーを待とう。ビズリーチはスタートアップのCEOが直接連絡してくる最強の転職サイトだ。興味がある方は転職してスタートアップにチャレンジしてみてはいかがだろうか。

加えてプログラミングが少しでもできるとよいので、tech academyなどに登録するとよい。

今日は以上だ。