キャリア相談室

リクルート社員に学ぶ、副業成功の戦略

筆者に寄せられるリクルートへの転職相談で、志望理由に「副業OK」をあげる方は多い。また、副業人材を探す事業会社からも、「リクルート社員や、元リク(リクルートOBのこと)を紹介してほしい」という要望をよくいただく。

リクルート社員といえば、「自発的に行動できる」「コミュニケーションが得意」「仕事をやりきる力がある」といったイメージが強い。しかし、今日はそれらのスタンスやマインド以外で、リクルート社員が副業で求められる理由を論じたい。

副業で成功して年収をあげたい方には、リクルート社員が副業に成功している理由をぜひ参考にしてほしい。

もし、「副業OK」に惹かれ、リクルートへの転職を考えているなら、応募前にはリクルートの内情を理解している転職エージェントに必ず選考対策の相談をするべきだ。

リクルートは独特のカルチャーを有しており、面接の方法もかなり独特だ。必ず聞かれる質問や、評価される回答方針などのノウハウがある。

実際に、リクルートグループ全社を受けて、全落ちした方から相談を受けたことがある。ノウハウを知らずに応募するのは、赤本を解かずに入試を受けるのに等しい。

まずは、リクルートグループのリクルートエージェントに登録するのが王道だ。しかしリクルートは意外にも、他の人材会社を積極的に活用している。

ビズリーチに登録すると、リクルートに強いエージェントから連絡がくる。リクルートエージェントが伝えにくいセンシティブなリクルートの内部情報も遠慮せずに教えてくれる。

しっかり正攻法で対策を行い、リクルートで活躍してほしい。

もともと社外で通用するスキルを持っている

リクルート入社前から、起業や副業を行い、社外で通用するスキルを持っている社員が多い。

筆者の知人が、リクルートテクノロジーズの新入社員の研修に出席した時、休み時間になると、新入社員の半数ほどがスマホを手に、一斉に研修室の外に出て行ったという。
どうしたのかと思って廊下に出てみると、皆、自分の副業に関する連絡をしていたそうだ。

ここまで極端な話は、マーケティングやデザインなどのスキルを有した内定者の多いリクルートテクノロジーズならではかもしれない。だが、その他のリクルートグループの他社でも、社外でも活躍している方が多いのは事実である。

あるメディア事業部では、エンジニア職種の社員のなんと8割以上が副業をしている。その部署では、マネージャー(課長相当)も副業をしているので、メンバー間でも副業の話がオープンに行われている。

飲み会の場では、社員同士で案件を融通したりと、お互いの得意分野を活かして、副業でもシナジーが生まれているらしい。

リクルートで、社外で通用するスキルを獲得できる

上記のように、エンジニアやマーケティング、デザインなどの専門職は、副業をしやすいのも頷ける。では、専門職以外の、入社時点では専門スキルを持っていない社員はどうだろうか。

たとえば、営業職はどうだろうか。「営業」という仕事は、平日の日中にクライアントに訪問をしたり電話やメールで接点を持ったりする必要があるという特性上、なかなか他社での副業が難しいイメージがあるかもしれない。

しかし、リクルートの営業社員には、中小企業向けのコンサルティングなど、クライアントの課題を解決する副業でかなり稼いでいる人もいる。なぜだろうか。

リクルートの強みは、圧倒的なクライアント接点と、課題解決力である。リクルートの営業職では、さまざまな規模のクライアントと接しながら、自社の広告商品を武器に課題解決の提案営業を行う。

その中で、クライアントのビジネスモデルを適切に理解する力や、課題を抽出して整理する力など、高度なソリューション営業のスキルを自然と身につけることができる。結果として、リクルートの看板なしでも通用しているのである。

「副業が当たり前」という環境

筆者の知人のリクルート社員は、半分以上が副業をしている。副業をしていることが当たり前、という驚きの環境である。

リクルートグループでは、副業が解禁されている。グループ各社によって細かい条件はまちまちだが、兼業申請を提出すると、所属企業の事業領域と重複しなければ基本的には許可される。

リクルート側も、「副業OK」をむしろ声高にうたっている節すらある。

たとえば、じゃらんやホットペッパーの運営会社である「リクルートライフスタイル」では、中途採用ページの社員紹介で、あえて副業をしている社員のインタビューを載せている。

ゼクシィやカーセンサーの運営会社である「リクルートマーケティングパートナーズ」の公式サイトには、「副業している社員 60人」と書いてある。

また、あるグループ会社では、役員が副業を行なっていることを自身の部下に公言していたりもする。もちろん副業申請は行っているので何も問題ない。

働き方改革の恩恵で、フレキシブルに副業に取り組める

リクルートグループで近年推進されている「働き方改革」の、社員の副業へのチャレンジを後押ししている。

たとえば、リクルートグループでは、リモートワークの導入が推奨されている。リモートワークをフル活用することにより、通勤時間を節約できたり、ラッシュ時を避けて通勤中に仕事をしたりすることができるので、自由な時間が増える。

また、定時出社・定時帰宅して副業に取り組んでも後ろめたいことはないようだ。もちろん、コアタイムにはしっかり本業に従事し、成果を出すことが前提なので注意してほしい。

とはいえ、筆者の知人の中には、どう見ても本業のコアタイム中に副業の仕事をしている人も散見される。コアタイム中に副業をしている方の多くは、正直、リクルートではあまり出世していない。

本人としては、本業と副業の収入の合計を最大化することをKPIとしており、リクルートでの出世はあまり重視していないようだ。

ただ、まれに、1日数時間だけしか本業の業務をしていないのに、部署で一番評価が高く、猛烈に出世しているスーパーマンがいる。その他大勢の社員にとってはやりきれない話だろうが、それもまたリクルートの人材レベルの高さを表しているのかもしれない。

あわよくば正社員として採用できそう

リクルートの社員は、常に転職を念頭に置いているケースが多い。リクルートは、エース社員であっても40代、50代まで会社に残ることは稀なカルチャーである。なので、常に「卒業」を念頭に置いているのだ。

また、そもそも中途入社の人が多いので、転職に対する心理的ハードルもほとんどない。いずれ転職を行う可能性が高いので、企業は「副業を通じて自社に興味を持ってもらえれば、いずれ採用できるかも」という下心で副業を依頼するのである。

リクルート社員側も、「副業としてまずはジョインして、業務内容や社風に納得できれば、あわよくば転職もありだな」という思惑で、副業をスタートしている場合も多い。

一方で、リクルートの社員のビジネススキルやコミュニケーション能力、自発的にこうどうする力、仕事をやりきる力を求め、リクルート社員を喉から手が出るほど採用したいという事業会社も多い。

もちろん副業をあえてしない社員もいる

ここまで書くと、リクルートへの転職を希望している読者には「リクルートは副業をしている社員ばかりなのか?」と不安になる方もいるだろう。しかし、当たり前だがそんなことはない。

筆者の知人の、リクルートでマネージャー(課長相当職)を務めている方からは、下記のような意見をもらった。

「自分の部下にも、今すぐリクルートを退職して、個人事業主として複数の企業と業務委託契約をすれば、年収2000万円を十分に狙える社員は多くいます。

辞めずにリクルートで働いている理由は、リクルートの資本や展開サービスを舞台に大きなビジネスができるというやりがいじゃないでしょうか。

年商が数千万円のリクルートを見ても、中堅企業の下請けをしていたりと、仕事自体の内容としては魅力を感じないですね。そう考えると、夜間や土日の時間を副業に使うよりは、本業にフルコミットし、より仕事の幅を広げたいと思いますね。」

編集後記

いかがだろうか。リクルート社員が副業で求められる理由を理解いただけたかと思う。

筆者個人としては、これまでさまざまな新規事業を創出してきたリクルートの社員だからこそ、本業の仕事だけに熱中するよりは、外でさまざまな新しい経験、刺激、交友を獲得する機会は有益だと思う。

その選択肢のひとつとして副業があるのだろう。副業を通じて得たものを本業にも還元できるのであれば、リクルートも社員もwin-winではないだろうか。

一方で、あえて本業に集中する社員もいる。

リクルートに入ってから身につけたスキルや、働き方改革によって創出された時間を、副業にあてる社員もいれば、さらに本業に還元したいと考える社員もおり、そのどちらの働き方も許容されている。そのバランス感覚が、まさにリクルートらしいのかもしれない。

自分のスキルを活かした副業を堂々とやりながら本業でも成果を出したい方、もしくは社外でも通用するようなスキルをこれから身に付けたい方、どちらにもリクルートはオススメの転職先だ。

リクルートへの転職を考えるなら、応募前に、リクルートへの転職実績が豊富で、内情を理解している転職エージェントに必ず選考対策の相談をするべきだ。

リクルートは独特のカルチャーを有しており、面接の方法もかなり独特だ。必ず聞かれる質問や、評価される回答方針などのノウハウがある。

実際に、リクルートグループ全社を受けて、全落ちした方から相談を受けたことがある。ノウハウを知らずに応募するのは、赤本を解かずに入試を受けるのに等しい。

まずは、リクルートグループのリクルートエージェントに登録するのが王道だ。しかしリクルートは意外にも、他の人材会社を積極的に活用している。

ビズリーチに登録すると、リクルートに強いエージェントから連絡がくる。リクルートエージェントが伝えにくいセンシティブなリクルートの内部情報も遠慮せずに教えてくれる。

しっかり正攻法で対策を行い、リクルートで活躍してほしい。
今日は以上だ。