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地方勤務ながらグローバルに働く機会がまわってくるYKKの社員が伝える地方勤務の良さ

有名大学は東京に集まっていること、また有名企業の本社が東京にあるため多くの人は東京で就職する。だが、トヨタ、ファナック、キーエンスといった、拠点が東京でない有名企業は存在する。今回は、北陸地方に拠点を持つグローバルメーカーであるYKKの現役社員に、地方勤務の様子やその良さをヒアリングさせていただいた。

地方にあるグローバルな会社への就職

-経歴を教えてください。

地方出身で、都内の大学院を卒業後、現在勤務しているメーカーであるYKKに新卒入社しました。大学院は理工系の学部です。会社は、地方に拠点を持ち、かつ世界70か国近くに展開しているBtoBのメーカーです。


-今の会社に入社した理由はなんですか?

グローバル展開していて、おだやかな雰囲気だと思ったからです。雰囲気に関しては社員と話す機会がそれほど持てなかったので、ネットで調べた情報をあてにした部分も多かったですが。採用については、大学院の推薦だったこともあり面接で比較的すぐ決まりました。

就活をしていく中で、何社か落ちて、候補がそれほどなかったという理由もありますが、グローバルで活躍する機会がありそうだったので、地方勤務になると分かっていましたが今の会社への入社を決意しました。


-正直、ご勤務されている会社は比較的有名ですが、海外展開がそれほど進んでいるイメージを持っていません。就職での人気ランキングにあがることはほとんどない印象です。

海外展開をかなりしているということは説明会でよく話していましたのでそこで知りました。また、就職人気については地方勤務になることから、北陸地方の大学を除くとあまり人気はないでしょう。事実、東大や京大の人はあまりいないです。大学院の先生も推薦で現在の企業に進むことを伝えると「いい企業なんだけど、みんな行かないよね」という感想でした。

地方勤務の社員の仕事内容

-具体的に現在はどういう仕事をされているのですか?

海外にある工場に対して、日本で開発した生産管理におけるデータ収集や管理のためのシステムを展開する仕事です。また展開後のトラブル対応まで含めて行っています。社内のIT部門とは別の部門にあたります。


-工場の生産管理をするためのシステムは自社開発なのですか?

私はゼロから開発した段階で入社していたわけではないので詳しくは知りませんが、ほとんどの部分は自社開発をしています。外注はごく一部です。システムについて知れば知るほど自社で内製していることが分かりました。


-大規模なシステム開発を地方のメーカーのシステム部門ができるというイメージはありませんが。

私の部門は中途採用も多く、メーカーではなくIT企業でシステム開発の仕事をしていた人を中途で採用しています。多くは、北陸地方の出身で東京のIT企業で働いていた人をUターンで捕まえている感じでしょうか。


-現在の仕事で開発をすることもあるのでしょうか?

1,2年目のころはシステムの改良メインで開発をしていました。3年目以降は、新規プロジェクトのような形で比較的大きめの開発を担当します。


-使用する言語は?

C#とOracle社が開発したPL/SQLを研修で学びOJTで実践しました。研修は、NECや富士通といった外部の企業が実施している講習です。研修後は、実際の業務が与えられるのでその中で覚えていくことができます。

-システム開発というとプログラミングをやっていた人が多そうですが、同僚のバックグラウンドはいかがでしょうか?

転職組の人は文系の人がいますが、基本は理系で院や学部出身の人たちが来ています。都内の理科大、芝浦工大といった理系大学の情報系の人や、地元の国立大学の人、また私のように理系ではあるものの情報系のバックグラウンドがない人が採用され、配属されています。

研修と指導が充実しているので、私のようにプログラミング経験がなくてもキャッチアップできるような体制にはなっています。

また、新卒の大卒、院卒組は海外工場に行く要員でもあるので、技術力だけではないものが求められます。

グローバル会社の海外勤務とは

-海外に全員行くのでしょうか?

大卒、院卒の新入社員は全員が海外に行く前提で採用されています。世界70か国近くに製造拠点と営業拠点がありますので、海外に行ける機会は十分にあり全員が行くことになっています。採用されたときからその説明はありました。

大体、海外は入社4年目から研修で行くことになり、現地でOJTを実践します。現地で学び、現地で働いていき現地のことを理解します。

語学に関しては、駐在前も学べますが、基本的には現地に駐在してからやっていますね。

-御社は、グローバル意識の高い人が入社しているイメージはありませんが。

グローバル意識が高い人は多くないです。グローバル展開と地方企業という両面を持っています。ただ、海外駐在を拒否すると給与水準が下がります。高専卒か高卒か忘れましたが、給与水準が大卒のものから外れる形になるので、ほとんど全員海外に行きます。

稀に家庭の都合で拒否する人はいます。

-グローバル展開をなぜここまでしているのでしょうか?

会社の歴史が昔から海外展開に重きをおいたからでしょう。現在、日本の本社で役員をしている人たちは社長を含め、新卒3~4年目くらいから20~30年ほど海外駐在をしていた人たちです。

思考が日本人離れしている人たちが経営陣についているため、これからも海外展開を推し進めるでしょう。現地の人が好むものをつくるために現地生産にこだわっているという昔からの会社の伝統もありますね。

地方企業なので地元でがんばる人を採用したい一方、世界展開の場面で活躍できる人材を全国の大学から採用しています。

例えばバングラデシュといった少し危険地帯に駐在になることもあるので、そうした場所でも生き残れる人を採用しないといけません。


-給料はどれくらいでしょうか?

1年目は300~400万円の間で、加えて家賃補助が出ます。実質、家賃はかからないので給料はそのまま使えます。2年目以降は40~50万円ずつ上がっていくイメージです。
都会のようにお金を使うところがないので、貯金しやすい環境だと思います。

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地方勤務で成長できるのか

-裁量権はあると思いますか?

裁量権は、他社の話は分かりませんが、同期の話を聞く限り、あると思います。海外に行く機会があると、2年目から海外出張で役割が与えられます。仕事も3年目からは自分で段取りを決めてすべての工程を担当していきます。生産管理を行うにあたって、工場の生産状況をヒアリングし、生産システムに必要な機能を自分で反映し、その後、海外でも同様の生産ができるように展開を支援していく、といった具合です。


-スキルが身についている印象はありますか?

はい。開発を自分で行い、先輩と上司にレビューをしてもらいます。優秀な人達からフィードバックを受けることで、スキルが確実に身についている実感がありますね。

出張では、日本語が分からない現地の人の前で説明する機会が多くあるので裁量権はあると思います。

仕事に関してもつまらないと思うことはないです。


-プログラミング以外に身についているスキルは?

生産管理のシステムなので、機械の制御に関係があり、専門家ほどではなくても機械の知識は身についています。 

-どのようなときに成長を感じますか?

問題になりそうな点に気付けるようになったときです。予想して、問題を先に対処できる。新システムを導入する際に、分からないところを先回りして運用し、そのうえで困る点を相談できるようになりました。

どのような人に向いているか

-同期でつまらなそうにしている人はいますか?

工場で3年間生産の現場にいた同期は、文句を言っていました。工場以外の人は楽しそうにしていますし、文系職の人も楽しそうにしています。


-社内システム開発に携わるうえで必要な素養は?

ストレス耐性くらいでしょうか。会社はホワイトな環境なのでストレスで病気になる人はほとんどいないですが。

私個人の話だと、ヨーロッパとかにシステムを展開しているので業務時間が終わったあとに連絡がきて対応することがあり少し疲れることはありますが、ストレスで病む人は見かけません。職場環境の改善を会社側が常にしているようです。


-地方勤務の難しさはありますか?

休日に、楽しく騒ぎたい人には向かないでしょう。1人暮らしの人が休日に遊びに行けるようなところはほとんどありません。後は、車が必要なことですね。またYKKの場合、北陸地方という雪国での勤務になるため、冬場は通勤が大変な時があります。

また、出張や研修に行くとき東京を経由するのが、毎度面倒くさいですね。社外の研修も地方では受けれないものがほとんどですので。


-地方勤務の良い点は?

最初に述べたお金が貯まる点と、家賃補助が出る関係で1LDKの新築に1万ちょっとで住むことができます。1人で生活するような場所ではないので一人暮らしには合わないですが。 


-転職をしたいと感じますか?

転職したいと考えたことはないです。特に活動もしたことがないです。

 

-会社への不満点はありますか?

組織としての不満はないです。個人でこの人は面倒くさいなと思うことがあるくらいです。


-会社を辞める人はいますか?

研修で現場の配属になると工場がつらくて辞める人や、都会から就職してきた人で東京に戻るために辞める人はいました。ですが基本的に辞める人はあまりいないですね。そもそも転職してスキルを上げていこうというマインドを持っているタイプの人は入社してきません。

そういうタイプは面接ではじかれている印象です。堅実でまったりしているけど、グローバル思考がある人を採用したいみたいです。


-仕事の面白さはどういうところにありますか?

自分で仕事の段取りをし、開発にも携わり、説明をして導入されたものが海外で実際に動いているのは仕事をしたなと実感できます。やりがいはそこで感じますね。

海外で展開支援をすると、最初は現地の人に囲まれ「こいつ誰だ?」というような目で見られますが、帰る前には現地の人が導入支援したシステムを使ってくれるようになっているので、目に見えた価値を提供できていると思います。

アジアを中心に何カ国か携わってきましたが、旅行では絶対行かないような国にも行けたので貴重な経験になりました。

余談になりますが、危険な地域への海外赴任は手当てが結構出るので、日本に帰ってきたらその貯蓄で家を建てている人をよく目にします。

 

-入社地点で英語力はどのくらい必要ですか?

理系なので英語はそこまで見られていませんが、私は入社時点でTOEIC800点はあったと思います。出張のチャンスは英語力に関係なく回ってきますよ。

編集後記:

地方の優良メーカーをとりあげさせていただいた。北陸地方の企業をあまり知らなかったが、これまで聞いたどのメーカーの人よりもいきいきとしてスキルが身につく働き方をしている印象を持った。


地方でも積極的に採用をしている企業があるので、地元に戻りたい人や東京に疲れた人が活躍できる場所が地方にあるかもしれない。

ビズリーチならば、多数の企業が利用しているため、自分にあった地方の企業が見つかる可能性も高い。地方の企業に転職をしたいと考えている人にはぜひビズリーチに登録していただきたい。

今日は以上だ。