インタビュー

日系金融で働く若手は、時間切れになる前に転職せよ 大手金融機関から投資銀行への転職者インタビュー(前編)

銀行員をはじめ日系大手金融機関の在籍者は転職を検討している人が多い。しかし、転職の方法やタイミングを悩んでおり、転職に踏み出せない方も多いのではないだろうか。

今回、都内の大学から大手金融機関に入行し、2年目で投資銀行の投資銀行部門(IBD)へ転職した方に転職に成功した秘訣について伺った。
投資銀行の名前すら知らなかったレベルから、投資銀行の投資銀行部門へ未経験での転職を成功させた方法について、大変参考になるアドバイスをいただいた。

ブログでは、これまでたびたび「銀行員として、長年キャリアを過ごしすぎる危険性」について警鐘を鳴らしてきた。今回インタビューにご協力いただいた方は、まさに筆者と同じ危機感を有していた当ブログの読者だ。

銀行員をはじめ大手金融機関でのキャリアから、転職して成功をつかんだプロセスをご覧いただきたい。特に若手の方にはぜひ一読いただきたい。

既に金融業界から転職を考えているのであれば、ビズリーチに登録しておこう。金融業界について詳しいエージェントも多く、スカウトメールを受け取ることができるので転職活動がしやすい。

コンサル業界への転職を考えているのであればキャリアインキュベーションも併用しよう。外資金融など金融業界のハイクラス求人を考えているのであれば、JACリクルートメントもおすすめしたい。

まず転職の相談がしたいという人であればエージェントの質が高いリクルートエージェントも併用してほしい。

新卒就活で出遅れ、大手日系金融へ

-自己紹介をお願いします。
新卒で日系の大手金融機関に入行後、2年目で転職活動をはじめ、日系の投資銀行の投資銀行部門に転職して現在は投資銀行に勤務しています。
大学生活の時間のほとんどはテニスサークルの活動に充てていました。勉強はあまりしなかったので、成績が足りず、留年しかけてしまったこともあります。

-新卒の就活はどのようでしたか?
私は3年生の3月から就活を始めました。
3月になって、「さすがに就活を始めないとまずいかな」と思いました。
特に就活の情報収集をしていなかったので、まずはマイナビやリクナビに登録。大手銀行や保険会社のような、名前を知っている金融業界の大手企業を中心に受験しました。

就活を始めたのは遅かったですが、メガバンクや保険会社、信託系の内定を複数社獲得できました。ただし、志望度の高かった日系金融機関の専門職は、最終選考で落ちました。

知名度がやや低い日系銀行の専門職は内定を獲得しましたが、知名度と内定した職種の関係で、「将来の可能性が狭まるのではないか」と思いました。知名度の高い大手金融機関の方が、オープンコースであっても、将来の可能性は広がるのではないかと考え、某大手日系金融に進むことを決めました。

-日系の投資銀行は、一部間に合いそうな会社もありそうですが、まったく受けなかったのですか?
私が就活を始めた3月には、投資銀行の選考はとっくに終わっていました。
ですが、そもそも、投資銀行のことをほぼ理解していなかったんです。
転職を検討し始めるまで、大手投資銀行であるシティも、JPモルガンも、ましてやブラックロックも、どの会社名も知りませんでした(笑)。

上位校の学生に人気の高い、商社やコンサルは受けなかったのですか?
私の所属していたゼミでは、就活の話題が上がらなかったので、就活の情報源がテニスサークルしかありませんでした。テニスサークルは、メガバンクや生保・損保に進む人が多かったため、選択肢としてあがりませんでした。
主体的に情報拾集をすることもなく、特に深く考えることなくそのまま就活を終えてしまったのです。

金融業界の知っている有名企業だけ受けたので、商社を受けてみよう、という発想すらなかったです。

「外銀」「外資コンサル」の年収の高さに気付く

-金融機関に入ってからはいかがでしたか?
高学歴の人が意外と少なかったです。早慶はともかく、学歴レベルだとMARCH卒や、今まで聞いたことのないような大学出身の人がいて、正直驚きました。

-職場に、転職している先輩はいましたか?
結構いましたよ。資産運用会社か、外資系金融機関のバックオフィスに行っている人が多かったですね。

-大手金融機関に入行後、転職を考え始めたのはなぜですか?
率直に言って、新卒時の就活への後悔です。

就活を終えてからしばらく、内定先になんの不満もありませんでした。
ところが4年生の秋、慶應義塾大学の学生で、P&Gの内定を獲得した人とたまたま知り合いました。話をしていたら、周りの慶應生がみんな、外銀、外資コンサル、外資メーカーなどに内定していることがわかりました。

この時まで自分が「一流企業」だと思っていたのは、誰でも名前を知っているような、大手金融機関やメーカー。ところが、彼らが内定している会社の話をいろいろと聞くうちに、ほかの選択肢を知り、業界や年収、入社難易度を含めて、「あれ?なにかおかしいぞ」と思ったんです。
自分が「一流企業」と思っていた会社よりも、給料がはるかに高く、海外に留学したりさらなるキャリアアップを目指したりと、日系企業のキャリアとはまったく住む世界が違います。自分が知らなかった世界の存在に初めて気付いて、ショックでした。

そして、もちろん慶應生のみなさんもすごく優秀だったんだと思いますが、私もある程度、上位校の学生です。彼らと比べて、私の内定先は…あまりに地味すぎる。
「もしかして私は就活をサボりすぎたのではないか」「就職先、ミスっちゃったのかな」と、そこで初めて気付きました。でも、あとの祭りです。もはや、そのタイミングではどうしようもありませんでした。

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市場価値が上がらない職場で過ごす危機感

-配属はどうでしたか。
資産運用にかかわれる、運用部に行きたかったのですが職種別採用ではないので配属リスクを受けて志望のところには行けませんでした。
金融商品にかかわる業務で、業務の難易度は高いものでしたが、定型業務がほとんどですぐに慣れてしまい仕事がつまらなくかんじはじめました。

いわゆるミドル部門だったため、フロントに異動できる可能性もありました。定年まで勤め上げるつもりなら、いいと思います。
しかし、もし転職する可能性があるなら、市場価値が高まらないこの環境で、ルーチンをこなしながら何年も過ごすのは非常にまずい。
1年目の夏には、すでに危機感を感じ始めていましたね。

-1年目にして危機感をもつようになったきっかけはあったのでしょうか。
俗っぽい話で恐縮なんですが…外の世界に気付いたきっかけは、「コリドー街」なんです…。
ご存知の通り、銀座のコリドー街には、出会いを求める社会人の男女が集います。特に、コリドー街で女性から人気があるのは総合商社に勤める男性です。が、私は、女性から「どこでお勤めですか?」と聞かれて、私の勤めていた会社をいうと反応がよくなかったのです。

私が勤めていた会社は就活ランキングにも毎年顔をつらねる有名企業でしたが、社会人になると、女性からはあまり評価をされないのだなと痛感しました。
これをきっかけに、銀行の外に目を向けるようになりました。

総合商社の友人に年収を聞いてみたら、2年目になると年収が600万円を超えており、年収格差がありました。

外資・商社と日系金融機関の、埋まらない年収格差

-就活時に、給与は分かっていましたよね…?
なんとなくは知っていました。しかし、総合商社、投資銀行、外資コンサルなど、他の会社の給与が、高いことを知りませんでした。会自分が調べなかったのが悪いのですが。

私より残業時間は少ないのに、給料が高い会社もありますよね。たとえば日本証券金融だと、将来の転職を前提として入社する会社ではないので、好待遇で定年まで勤められるいい職場だと思います。
私の主観ですが、やっている仕事の難易度はたいしたことはないのに年収が高くて、転勤もなく、恵まれているなと感じていました。
私が勤務していた大手金融機関は転勤があるし、異動でそれまでの経験が生かされない未経験のリテールに配属されるリスクすらありました。

「この違いはなんだ?」と自問自答しました。

全部、自分のせいなんですよ。新卒の就活、たった半年スタートダッシュが遅れたことが原因なんです。
超一流企業に就職したいんだったら、内定している他の学生のように、3年生の夏前からインターンの選考を受けてインターンをしたり、OBOG訪問をしたりするべきでした。しかし、お恥ずかしいですが、私はインターンの選考を1社も受けていないし、OBOG訪問も1回もしていません。

いくら良い大学に入っても、就活で努力しなければ、その後のキャリアは相当厳しいものになってしまうんです。

そう気付いてから、合コンもコリドー街も行かなくなりましたね。「今の俺が行っても、意味ねーな」と考えるようになりました。
合コンはお金も時間もかかるので、給料が低く、残業が多い自分には負担が大きかったですしね。そのぶん転職に向けて頑張ろう!と思い、プライベートの時間は勉強に充てました。

-IBDに転職してから行った合コンは、どうでしたか?(笑)
…ひと味、違いましたね(笑)

-投資銀行部門(IBD)に行って、なにか変わったんでしょうか?
勤務先だけですね。
正直、私という人間は、なにひとつも変わっていないんですけどね。ちょっと意識が高くなったくらい。
あ、年収が増えたので、引っ越しました。足立区から港区に(笑)

編集後記

前編では、新卒時の就活に後悔し、改めて第二新卒での投資銀行部門(IBD)への転職を目指すまでの過程をリアルに感じていただけたと思う。
後編では、投資銀行部門(IBD)の実際の選考内容や、転職を検討している銀行・日系大手金融で働く若手へのアドバイスについて伺った。ぜひ参考にしてほしい。

自分も大手金融機関からいずれ転職を考えているという方は、まずはビズリーチに登録し、転職エージェントと一度面談し、自分の市場価値や転職タイミングを見極めてみてはどうだろう。

銀行員の転職のためのファーストチョイスは間違いなくビズリーチだ。銀行員が多く使っており、また、銀行出身の転職エージェントからスカウトが多くくる。
コンサルに関しては、転職エージェントの キャリアインキュベーションを使ってほしい。また、キャリアカーバーも高年収の案件が多い。英語が得意であればJACリクルートメントも使ってほしい。

いずれにせよビズリーチ にまず登録してから、さまざまなアクションを起こそう。明るい未来がくることを信じている。
今日は以上だ。

筆者のお勧め転職サービス

1位 ビズリーチ
キャリアアップを考えるのであれば、まずは必ず登録すべき転職サイトだ。大手企業の特別求人やベンチャー企業の幹部求人などが多く掲載されており、求人の質が段違いに良い。また、多くのヘッドハンターやキャリアコンサルタントが登録しており、スカウトメッセージが届くこともある。自分の市場価値を知ることに繋がるので、直近での転職を検討していない方も登録すると良い。

2位 JACリクルートメント
ハイキャリアに特化した転職エージェントであり、年収アップに繋がる転職支援に定評がある。年収が500万円以上の方や、その給与帯を目指したい方は登録すべきだろう。特に、年収1000万円前後の転職では日本有数の実績を有している。まずは、レジュメを登録し、キャリアコンサルタントとの面談に参加してほしい。

3位 リクルートエージェント
日本一の実績を有する転職エージェントである。案件数が多いので、市場の情報を網羅的に収集することができる。また、キャリアコンサルタントへの教育が行き届いているため、どのキャリアコンサルタントが担当になっても、安定して質の高い支援を受けることができる。特に、若手でこれから実績を積んでキャリアアップしたい方は、必ずキャリアコンサルタントとの面談に参加すべきだ。

4位 アクシスコンサルティング
お勧め度は4位としたが、コンサルティングファームに転職したい方には、一番お勧めしている転職エージェントだ。コンサルティングファームへの転職では日本有数の実績を有しており、主要なファームのほとんどと取引している。特に、事業会社に在籍するコンサル未経験者の支援には定評がある。どのファームでどのような選考が行われ、どうすれば合格できるかを熟知しているので、コンサルティングファームへの転職を視野に入れている方は面談に参加すると良いだろう。

5位 パソナキャリア
日本有数のHR企業であるパソナの転職支援サービスだ。丁寧な候補者支援に強みを有しており、候補者の性格や気持ちを理解しながら、ホスピタリティの高い転職支援を行ってくれることだろう。案件数はリクルートエージェントよりやや少ないが、仕事が丁寧で、自分に合った求人を丁寧に紹介してもらうことができる。他のエージェントの面談に参加し、違和感を感じた方には特にお勧めできるエージェントだ。