企業研究-コンサル

デロイトの買収まとめ~システム、ソフトウェア、広告と多岐にわたる買収

デロイトとは

デロイト・トウシュ・トーマツは、世界最大の会計事務所の一つである。デロイト・トウシュ・トーマツの日本オフィスである、デロイトトーマツコンサルティングは日本最大級の経営コンサルティングファームである。

日本オフィスは1993年4月に設立され、2012年11月時点での従業員数は約1300人である。

今回の記事で扱うデロイトはデロイト・トウシュ・トーマツを指し、世界に広がっているデロイトのグループ全体の買収戦略を見ていく。

デロイトは、監査・税務・法務・コンサルティング・ファイナンシャルアドバイザリーといったあらゆる分野において、様々な組織や機能に対応したサービスに対して、戦略立案から実行までを一貫して支援する企業である。

デロイトの特徴には、課題解決のために必要になる多岐にわたる分野のプロフェッショナルを、自前で用意できることがある。

総合的なコンサルティングサービスを展開し始める戦略コンサル

近年では他業界におけるコンサルやテクノロジー企業による買収が続き、無視できない規模となっている。その1つがアクセンチュアで、元々は戦略コンサルでありながら、今では総合的なコンサルティングサービスを展開するようになっている。

買収による事業拡大を始めるデロイト

デロイトもアクセンチュアに追随して、買収を行い始めたコンサルである。これまでは自前のサービスを中心に事業を拡大してきたデロイトだが、ここ数年で全世界に渡り、買収による事業拡大に乗り出している。

以下がデロイトによって買収された企業の一覧である。ディスコに関しては、企業内の1事業を買収している。

買収企業一覧

買収企業 事業内容 買収日時 ソース
マグネティックメディアインク 人工知能(AI)に基づいたビジネスプラットフォーム 2018/9/10 ソース
API タレント ニュージーランドの大手AWS(Amazon Web Service)パートナー 2018/5/1 ソース
Tytho オランダの税務コンサルティングおよびソフトウェア企業 2018/3/21 ソース
AEPEX オランダのSAPサプライチェーンコンサルタント 2018/3/8 ソース
ATADATA クラウドの管理と自動化プラットフォームの運営 2018/1/23 ソース
ディスコ M&Aマッチングサイト事業(事業のみ譲渡) 2017/12/8 ソース
Well Placed Cactus オーストラリアのソフトウェア開発会社 2017/12/6 ソース
InnoWake 古くなったITシステムの現代化を行う企業 2017/6/6 ソース
Market Gravity デザインコンサルタントのスペシャリスト 2017/6/1 ソース
Strut Digital クラウド導入サービス会社 2017/5/8 ソース
ヒート 独立系クリエイティブエージェンシー 2016/2/29 ソース
プロパティリスクソリューションズ エンジニアリングレポート作成および構造設計コンサルティング 2013/12/25 ソース
アトムコンサルティング&テクノロジーズ ERP(基幹系情報システム)導入支援サービスを展開 2010/12/14 ソース

 

グローバルで見ると、2010年から買収による事業拡大が進み、ここ数年でかなりの数の企業を買収している。

まずは買収の数が多いデジタル部分について見ていく。

なぜデジタルでの買収が多いのか

デロイトは、デジタル部門での買収が多い。なぜこれまで買収が少なかったデロイトが急激に買収を始めているのか。

理由の一つには、ビジネスのスピードの加速がある。

以前は事業を拡大させる際に、自社で一から育てていたが、近年ではビジネスのスピードが加速しているので、自社で育てるには割に合わないと判断した部門の会社を買収している。

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業界の境界が混ざっている

業界ごとの境界が少なくなっていることも買収が増えている原因だろう。

Amazonを例に出して言うと、初期はモノを売っていたが、そこで得た顧客情報を利用して金融業界に乗り出そうとしている。他にも、AWSというクラウドサービスは、今となってはAmazonの稼ぎ頭である。

デジタル領域の発達によって、他業種に踏み込むハードルは下がり続けている。

デロイトもこ他業界からの参入に対抗するために、自ら先手をとって他業種への事業拡大を進めたいのではないかと予想できる。

システム開発から請け負うデロイト

2010年にデロイトが買収したアトムコンサルティング&テクノロジーズ(以下ATC)は、ERPの導入を支援するコンサルティング会社である。

ERPとは、Enterprise Resources Planning の頭文字を取ったものである。企業経営の資源となるヒト・モノ・カネ・情報などを正しく分配することで、有効的に活用する計画のことである。

基幹系情報システムを指すことも多く、現在の企業の戦略に欠かせないものとなっている。

それまでは取引先の企業に対し、IT戦略を立案するのみで終わっていたデロイトであったが、近年になってビジネスのスピード感が増し、より短い期間でERP導入を可能にしてほしいとの需要が上がっていた。

そこでERP導入に実績のあるATCを買収し、IT戦略の立案とERPの導入を一貫してスムーズに行える体制を整えている。

ERP領域だけでなく、クラウド導入を手がけるStrut Digitalや、古くなったITシステムの現代化を行うInnoWakeなども買収していて、システム開発の部分にかなり力を割いていることが分かる。

ERPと同様に、デロイトはシステム開発からIT戦略の立案までを一貫してサポートすることで、スピード感を高めながら事業拡大を目指している。

ソフトウェア開発

Tythoの買収から、ソフトウェア開発にも力を入れていることが分かる。

Tythoはオランダのコンサルティングおよびソフトウェア会社であり、デロイトの税務自動化および税務技術サービスの強化を担うことになる。

ビジネスがグローバルに展開するにつれて複雑化する税務市場では、技術がより重要になっている。人工知能、ブロックチェーン、ロボットプロセス自動化(RPA)をいかに活用するかが、これからの税務コンサルティング部門でも重要である。

このような背景から、デロイトは技術力の高いソフトウェア企業の買収を行なっている。

不動産業界でも事業拡大を目指す

2013年に買収したプロパティリスクソリューションズ(以下PRS)は、エンジニアリングレポートの作成、構造設計コンサルティング等を行う会社である。

PRSは2003年に日本で立ち上げられた多くの一級建築士を擁する会社である。また、日本では数少ない実績を持っているBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)マネージャーでもある。

デロイトは元々、不動産ファイナンシャルアドバイザリーや不動産評価を行なっていたが、PRSを買収することで、建築物のコンサルティングを含む、不動産総合サービスを提供できるようになった。

税務&法律分野で世界をリードする

Tythoの買収によって技術力を上げ、税務分野で世界をリードしようとしているデロイトであるが、法律分野でも影響力を出し始めている。

デロイトは法務も取り扱っていたが、2018年7月に世界最大の移民法律事務所であるベリーアップルマン&ライデンと提携し、世界初のグローバル移民サービスの提供を発表している。

買収企業から、税務や法律分野におけるデロイトの力の入れようが見て取れる。

広告業に参入するコンサルファーム

広告業界の会社が、コンサル会社やIT会社によって買収される事例は年々増加の傾向にある。デロイトも買収によって広告業界に足を踏み入れた会社の1つである。

デロイトが2016年に買収したヒートは、2004年に創業し、サンフランシスコを拠点としている。2015年のカンヌ国際広告祭において初受賞して8部門を獲得した、世界が注目する新進気鋭の広告会社である。

企業の広告がTVのCMからデジタル広告へシフトしていく中で、ヒートを買収することによって、デジタル広告の制作を自社で行える体制をいち早く整えている。

今後のデロイトの拡大戦略

デロイトはこれまでより広い範囲に対応できる、総合コンサルティングファームとなるための拡大戦略を取っていることが読み取れる。

どんな仕事が来ても、戦略の立案から実行までを自社でまかなうことで、企業が求める変化の早さを実現させようとしている。

デロイトに入社するには?

まずはビズリーチへの登録を勧める。ビズリーチに登録すると、デロイト関連のスカウトを多数受け取ることができるだろう。

またリクナビNEXTはコンサルに強い転職サイトなので、そちらに登録するのもおすすめである。

今日は以上だ。

2019年10月の転職トレンド

2019年10月時点では、各社の採用意欲はおしなべて旺盛であるものの、ポジションの募集が減少する会社と、引き続き多くの社員を募集している会社に二極化している。景況感の悪化リスクが高まる中で、人材業やコンサルティング業など、労働集約的で「なくても困らない」サービスを提供している産業では、採用意欲が減退している。

大規模な会社は採用人数が多く、個別研修を実施するのが難しいため、10月1日や4月1日など、期の切れ目に新入社員の入社を集中させたいと考えるが、外資系企業など、会社によっては1月入社可能なところもある。 また、10月に転職をするメリットもあるので、下記の記事を参考にしていただきたい。

→10月に転職活動を開始すると有利な理由

マクロでは転職市場が狭まり始めていることを踏まえると、転職を検討しているなら、少しでも早く情報収集に動いた方が賢明だ。→ビズリーチなどの転職サイトにまずは登録し、プロのエージェントに直接ヒアリングすることをおすすめする。

10月のトレンドは、以上だ。

筆者のお勧め転職サービス

1位 ビズリーチ キャリアアップを考えるのであれば、まずは必ず登録すべき転職サイトだ。大手企業の特別求人やベンチャー企業の幹部求人などが多く掲載されており、求人の質が段違いに良い。また、多くのヘッドハンターやキャリアコンサルタントが登録しており、スカウトメッセージが届くこともある。自分の市場価値を知ることに繋がるので、直近での転職を検討していない方も登録すると良い。

2位 JACリクルートメント ハイキャリアに特化した転職エージェントであり、年収アップに繋がる転職支援に定評がある。年収が500万円以上の方や、その給与帯を目指したい方は登録すべきだろう。特に、年収1000万円前後の転職では日本有数の実績を有している。まずは、レジュメを登録し、キャリアコンサルタントとの面談に参加してほしい。
また、JACリクルートメントに相談した人へのインタビューは→こちら

3位 リクルートエージェント 日本一の実績を有する転職エージェントである。案件数が多いので、市場の情報を網羅的に収集することができる。また、キャリアコンサルタントへの教育が行き届いているため、どのキャリアコンサルタントが担当になっても、安定して質の高い支援を受けることができる。特に、若手でこれから実績を積んでキャリアアップしたい方は、必ずキャリアコンサルタントとの面談に参加すべきだ。

4位 アクシスコンサルティング お勧め度は4位としたが、コンサルティングファームに転職したい方には、一番お勧めしている転職エージェントだ。コンサルティングファームへの転職では日本有数の実績を有しており、主要なファームのほとんどと取引している。特に、事業会社に在籍するコンサル未経験者の支援には定評がある。どのファームでどのような選考が行われ、どうすれば合格できるかを熟知しているので、コンサルティングファームへの転職を視野に入れている方は面談に参加すると良いだろう。

5位 パソナキャリア 日本有数のHR企業であるパソナの転職支援サービスだ。丁寧な候補者支援に強みを有しており、候補者の性格や気持ちを理解しながら、ホスピタリティの高い転職支援を行ってくれることだろう。案件数はリクルートエージェントよりやや少ないが、仕事が丁寧で、自分に合った求人を丁寧に紹介してもらうことができる。他のエージェントの面談に参加し、違和感を感じた方には特にお勧めできるエージェントだ。