20代~30代のキャリアを考えるブログ

若手のキャリア、転職についてインタビュー、意見を発信しています。

大手広告代理店勤務の転職事情について考察してみた

大手広告代理店は労働関係で事件が発生し世間的に騒がれたにも関わらず、労働環境がまた昔ほどまでとは言わないまでも劣悪な環境になりつつある。

そうした広告代理店の状況に危機感を感じて転職をしていく人も多い。広告代理店から他社への転職事情について考察した。

広告代理店は激務なのに離職率が劇的に高くない理由

広告代理店は激務であるため、本来は離職率50%を3年で達成してもおかしくないはずだが、離職率は某大手広告代理店でも10%いかないところだろう。

なぜか考えると、まずは待遇の良さである。年俸制に移行しない若手の間は博報堂も残業代がかなりの額つくし、電通についても給料が業界ナンバーワンなので不満がない。

同じ世代と比べると外資系はさておき総合商社とキーエンスしかライバルがいない。キーエンスは関西配属も多いため実際は商社マンしかライバルがいないかもしれない。

次に、大きな仕事をしているという幻想だ。広告代理店、特に大手は大手クライアントだけを相手にして数十億、数百億円というビジネスに絡んでいるため何となくやっている感が醸成される。

特に最近は東京オリンピックの盛り上がりもあるので、大きな仕事を任されているということでやりがいを感じることがあるだろう。

ただし、若手の間は上司の使い走りで、実際に、何かビジネスに絡んでいるかは不明瞭なように感じる。イベントに携わった若手は具体的に何ができるかというと何もできないのが現実ではないだろうか。

最後に、転職できないからだ。転職は第二新卒を除くとスキルや経験を評価されて転職することになる。しかしながら広告代理店は転職する場所がないのが現状だ。

広告代理店は汎用的なスキルは身についていない

まずはほかの業界の転職事情を見てみよう。電通、博報堂に行くような大学の優秀な学生は投資銀行やコンサルに行くだろう。投資銀行では、ファイナンスに関する知識、コンサルだとエクセルやパワポづくりの能力を持ち合わせている。(決して経営の知識を持ち合わせているわけではない)

雑な展開になるが、広告代理店で5年働いて何がスキルとして身についているだろうか。業界の知識といっても自分たちでは手を動かしていない。

広告代理店は自分たちでやる事業会社というよりアドバイザリーや広告枠の仲介業務なのであり方としてはコンサルや投資銀行に近い。そして、そうした業態でありながら広告代理店以外で通用するスキルは身についていない。

体調を崩す人が多い広告代理店

広告代理店は体育会出身者を多く採用しているが、激しい働き方と飲みと上司からの無茶ぶりによって体調を崩す人がいまだ後を絶たない。アメフトやラグビーで鍛えた肉体と精神力も通用しない世界だ。

体調を崩して転職しようとしても年収とスキルから容易に転職先が見つからず自社に戻るしかない。ひどいところだとパワハラを受けた上司の下に戻らされる事例もあり、広告代理店というところはどういう世界なのか意味不明に感じる。

単純な労働時間の長さ以上に、芸の練習や飲み会などの無駄な時間こそが20代の前途ある若者のやる気を奪ってしまっている。

広告代理店出身者の具体的な転職先

大手広告代理店の人たちはどこに転職しているだろうか。転職先の傾向はあまりなくバラバラだ。第二新卒であれば、コンサル、商社、スタートアップ、リクルート、上場しているベンチャーと多岐にわたる。

これは広告代理店での経験が評価されているわけではなく、広告代理店に入社できた事実を評価されている。

同業他社への転職は基本的にない。電通や博報堂は待遇が良いためADK以下の広告代理店に行く理由はない。稀にマーケティングの仕事をしたかったのに配属に恵まれなかったということでなんとかチャンスを掴んで同業に転職する事例はある。

年代が上がっての転職になると、大企業へ転職しようとするが転職後に、実は使えなかったということが発覚する。代理店は自分たちで事業をしていないので手を動かせない、体育会文化すぎて会社に馴染めないといった理由がある。

広告代理店で転職しようとしている人はすぐに転職しよう。東京オリンピックまで待ってはいけない。

東京オリンピックを電通に残って見れるものはあなた自身に残るだろうかと問いかけたい。

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広告代理店出身者を欲しい企業が多くない理由

広告代理店出身者はメーカーのマーケティングにはあまりいない。広告代理店のマーケティング部門はメーカーのマーケティングとはマインドが異なる。

メーカーのマーケティング部門はコンシューマーファースト、消費者第一という視点で動くのに対して、広告代理店のマーケティング部門はクライアントファーストだ。

メーカーのマーケティング部門は日本や世界の何千万人、何憶万人を向いているのにたいして、広告代理店にいたらクライアント数人、もしくは部長一人にしか目がいかず、忖度の世界になってしまう。

よってマインドが異なりすぎてフィットするかは怪しい。また、スキルも身についているわけではないので、言われたことをやるだけの作業者になっている。

直近はベンチャー企業がテレビCMを重宝するようになったことでテレビCM制作経験者が欲しい企業が増えたが、代理店よりもメーカーのマーケティング部門でテレビCMの制作をしていたほうがよりフィットするのは明白だろう。

代理店をうまく使いこなしているのはメーカー側であるためだ。

広告代理店に働いている人が生き残る方法はデジタルに賭けるのみ

広告代理店にいて、今後、転職前提で生き残っていくにはデジタルしかない。ただし、デジタルという部署は広告代理店において重要視はされているものの収益の大部分を担う存在でないため力をいれている態度がでているだけだ。

実際にエース級を投入し続け、なんとかしようという意思が感じられない。

デジタルに詳しくなればIT,インターネット市場の拡大に伴って、転職先はいくらでもある。汎用的なスキルが身についていないといったがデジタルの知識、特にネット広告に関する知識はこれからを生き抜くうえでチャンスだ。

しかし、広告プラットフォームであるグーグルやヤフーに勝てるかは怪しい。あくまで代理店なので。そのため総合的にあらゆる会社の商品に詳しくなって、自分で適切な使い方をできるようにしておこう。

小さい額でもいいので数時間、数日単位で広告を動かした経験をつくろう。

コンサルティング会社との勝負

わざわざこの記事でいうことではないが、広告代理店はコンサルティング会社との勝負になってきた。広告代理店はコンサルティング出身者を採用し、コンサルティング業務に近いことに乗り出そうとしている。

一方、コンサルティング会社も広告事業を展開しようとしているが大手広告代理店出身者を採用しようとしているわけではない。

広告代理店からコンサルタントになりコンサルタントの経験がある人を活用とする動きこそあるものの、コンサルティング会社の広告事業への進出方法はベンチャーの広告会社の買収だ。買収によってノウハウを吸収し、最先端の動きをとりいれようとしている。

大手広告代理店から引っ張るやり方をコンサルティング会社が採っていないのは興味深い。

 広告代理店出身者は同業と群れずに転職活動をしよう

広告代理店は体が頑丈であればそのまま生き残れてしまうが、いずれ仕事に飽きて転職しようとしたときに転職できなくなる可能性がある。転職できなくなったときに騒いでも遅い。

広告代理店にいるとしてもこれまでの出世部門とされていたところを通るのではなく、出世コースではなくても最先端のビジネスに触れる生き方をしよう。

CVC、消費者調査、デジタル、アドテクといった分野を見ておこう。僅かな給与差は自己承認欲求に踊らされて成長しない働き方によって、成長しない若手時代を過ごすのは辞めよう。 

同業の大手広告代理店の人とだけ話すと、価値観が染まってしまうので、ネット系の代理店やプラットフォーマー、また広告以外の業界からも情報を取り入れよう。

転職エージェントの活用も忘れてはいけない。転職サイトに必ず登録して広告業界以外の人材の流動をチェックしておこう。

トップクラスの大学出身の中で残念ながら広告代理店出身者は人気ないので、どうしたら市場価値をあげられるか転職エージェントに必ず聞こう。

また高年収を維持するためにはビズリーチがよいのでぜひ若手のうちから活用してほしい。

今日は以上だ。