書評

現役外資系戦略コンサルタントに聞いた。GWに読んで欲しいおススメの本10冊

本日は、米系戦略ファームに勤務する現役の戦略コンサルタントにおすすめの本を聞いた。幅広い案件を数多くこなし、新人の研修もこなす方が仕事や能力を高めるために読んでいる本を中心に紹介する。

おススメの本を紹介

コンサルになりたい人、すでにコンサルで働いている人向け、単純にオモシロかった本という観点から10冊選んでいただいた。かなりの読書家の方で普段からのインプット量が桁違いの方なのでおもしろいチョイスとなっている。アカデミック出身ということもあり、少々難し目の本も入っている。

おすすめの本を紹介してもらい口頭で取材した内容をまとめたものをそのまま掲載する。また当人はITコンサルやIT関連のプロジェクトはしたことがないそうだが通常の戦略案件でもITスキルの有無が大きく差を分けると伺った。

コンサルになりたい人向けの本

問題解決の全体観 

コンサル対策、またコンサル入社後も最も役立ったのがこの本。著者は、東大工学部、スタンフォードMBA、マッキンゼーという経歴。コンサル向けの本はたくさん出ているが、本質をとらえ、大事な論点を整理している本は数少ない。MECEや4Pといったフレームワークの名前や表層にとらわれがちだが、フレームワークはあくまでツールであり本質ではない。本質をとらえ、適切にフレームを使いこなすのが難易度が高く、コンサルとしての腕の見せ所である。そういった基礎的な部分を抑えている数少ない本。

問題解決の全体観 上巻 ハード思考編 (知的戦闘力を高める全体観志向)

問題解決の全体観 上巻 ハード思考編 (知的戦闘力を高める全体観志向)

  • 作者: 中川邦夫,コンテンツ・ファクトリー,中川学
  • 出版社/メーカー: コンテンツ・ファクトリー
  • 発売日: 2008/08/27
  • メディア: 単行本
  • 購入: 11人 クリック: 43回
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問題解決の全体観 下巻 ソフト思考編 (知的戦闘力を高める全体観志向)

問題解決の全体観 下巻 ソフト思考編 (知的戦闘力を高める全体観志向)

  • 作者: 中川邦夫,コンテンツ・ファクトリー,中川学
  • 出版社/メーカー: コンテンツ・ファクトリー
  • 発売日: 2008/08/27
  • メディア: 単行本
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論点思考 

主に学生に読んでほしいが、社会人になってからもできていない人が多いため読んでほしい一冊。イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」に並び、有名な名著であるため詳細は説明する必要もないだろう。

内田さんの場合、仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法の方が有名であるが、今回紹介した論点思考も読みごたえがあり、コンサルの若手にはむしろ論点思考が求められている。

論点思考

論点思考

 

コンサルの実務で使える本 

コンサルの実務で使える本としてややテクニカルな技術本を掲載する。昇進するまでコンサルの若手時代は分析する時間が多かった。分析にあたって、Excelでもいいがプログラミングができるようになるだけで分析にかかる時間が桁違いに変わる。そんな本をいくつか紹介する。

Rによるスクレイピング入門

スクレイピングは馴染みのない人も多いかと思うが、平たく言えば、ウェブサイトから情報を取得する技術のことである。通常、競合や市場調査等で大量のWEBページの情報をコピペすることがあるが時間がかかる。そのためスクレイピングという技術を使って、情報を一気に取得することができて、調査をする人には必須のスキルだ。

Rと聞くと文系の方にはなじみがないかもしれないがあまり難しくないのとスクレイピングが簡単にできるのでぜひ取り組んでみてほしい。RとRubyが使えれば分析で困ることはないだろう。

ちなみにスクレイピングは禁止されているサイトもあるので気を付けてほしい。APIがある場合はAPIを活用しよう。文理ともにおススメの一冊だ。

Rによるスクレイピング入門

Rによるスクレイピング入門

  • 作者: 石田基広,市川太祐,瓜生真也,湯谷啓明
  • 出版社/メーカー: シーアンドアール研究所
  • 発売日: 2017/03/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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データサイエンティストの秘密ノート 35の失敗事例と克服法

今回、一番おすすめの本かもしれない。全コンサルタントに読んで欲しい一冊。データサイエンティストと書いてあるが、非データサイエンティストに向けてわかりやすい内容となっている。私は、非データサイエンティストで専攻も統計ではなかったがわかりやすく見落としていた点がいくつもあり、データを分析する際の参考になった。

データ分析に関して実務レベルまで落とし込んでわかりやすいアドバイスとなっている本も珍しいだろう。分かりやすく頭にすぐ入ってくるのが本書のいいところである。少しでもデータに触る機会がある人には読んで欲しい一冊。

データサイエンティストの秘密ノート 35の失敗事例と克服法

データサイエンティストの秘密ノート 35の失敗事例と克服法

 

10年戦えるデータ分析入門

SQLの重要性はコンサル業界でも重要視されている。SQLはプログラミング未経験者にはややハードルが高いが本書は最初のとっつきとしてはよい内容になっている。本書を利用してSQLの勉強をはじめた。

完全にSQLを使いこなすには、本書以外でも時間がかかるが、実務レベルで使うには十分対応できる。なお、コンサルタントでSQLを叩いている人を少なくとも戦略ファームでは聞くことは少ない。だができると楽だ。

10年戦えるデータ分析入門 (Informatics &IDEA)

10年戦えるデータ分析入門 (Informatics &IDEA)

 

最近読んでおもしろかった本

単純に読んで面白かった本をいくつか紹介する。勉強になるものから、こういう世界があるのか~と興味本位でみれるものまで複数あげる。

サイコパス

著者の中野さんは東大工学部から東大医学系研究科で博士号を取得した研究者。サイコパスという言葉が近年一般的になってきたが、サイコパスとは科学的にどのような人なのかどういった機能が欠落しているのか、最新の研究結果が掲載されている。

読んだ後に周りに該当する人が何名か思い浮かんだため少し怖くなった。サイコパスについては詳しく知っておいたほうが人生において得である気がする。

サイコパス (文春新書)

サイコパス (文春新書)

 

株式ディーラーのぶっちゃけ話

おもしろおかしく書かれているが、株式ディーラーがどのような仕事をしているか知るのに良い本。普段コンサルタントとしてお客さんのための価値提供というところにばかり意識が行っているが、このような全く畑違いの人の話は興味深い。自分はやりたくないと思った。

ディーラーという職業は世の中に必要なのか考えさせられた。単純に面白いので金融に興味がある人はぜひ。

株式ディーラーのぶっちゃけ話

株式ディーラーのぶっちゃけ話

 

言ってはいけない 残酷すぎる真実

タブー視される内容が書かれている。人種間によって知能指数が異なること(黒人は知能が劣っている)、容姿が下位に入る男性と女性では、収入が平均に大きくかい離する(低い)のは男性と言った、大きな声でいうと世の中で叩かれる内容が書かれてある。様々なデータが掲載されていて面白い。先ほどの本ではないが、犯罪や精神病が遺伝するという内容が衝撃的だった。

なお、本の性質上、説明がやや足りないと感じる部分もあったため正確な説明を見たい場合は自分で調べ統計に触れてみたほうがいい。統計的に有意であるといえるかどうかについては、きちんと自分で調べるほうがよいだろう。

言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)

言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)

 

確率思考の戦略論

USJのマーケターの方が書かれた本。マーケティングというとコンサル視点でみると科学的な印象をもっていたが、こういったテーマパークのマーケティングにおいてもきちんと論理の積み上げによってマーケティング戦略が成り立っているということを理解できた。

コンサルティング会社と考え方が近いこともあり、一緒に仕事をしてみたいと感じる内容だった。USJに興味ある方は実際の事例も掲載されているので読んでみるとおもしろい。私はUSJに行ったことが一度もない。

確率思考の戦略論  USJでも実証された数学マーケティングの力

確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力

 

損する結婚 儲かる離婚

総合商社に勤める友人から教えてもらった。彼はグルメ家で、結婚に反対する立場だったので彼の主張とこの著者の言っていることが一致していておもしろかった。

著者は一夫多妻制的な制度を奨励しているような立場なので賛同しかねる部分があるが論理的な内容になっており、意見としては筋が通っている。離婚をすることの大変さやコスト面での不利益がある。私は男性だが男性は結婚することのメリットがあまりないように感じた。

損する結婚 儲かる離婚(新潮新書)

損する結婚 儲かる離婚(新潮新書)

 

編集部後記 

いかがだっただろうか。プログラミングやデータ分析の本からコンサルの思考本、はたまた結婚の本まで現役のコンサルが読んでいる本は参考になった。論理的に構成がきちんとしており、主張が事実に基づいている内容であるかどうかはコンサルが満足する本という観点において重要だと感じた。

これ以外にも本を色々教えてもらったが、今回は10冊チョイスさせていただいたのでその他の本も今後紹介したい。

2019年8月の転職トレンド

2019年8月時点では、各社の採用意欲は引き続き旺盛だが、求人案件数が減少する業界も現れてきている。例えば、積極的に採用を行っていたリクルートキャリアをはじめとする大手人材会社や、各コンサルティングファームも軒並み採用数が減少に転じている。人材業界やコンサルティング業界は、各社の業容拡大の支援を行う業界だ。だからこそ、各社が業容を拡大したいと感じる景況感が良いタイミングほど顕著に業績が向上する。そのような会社の採用人数が減じていることは、景況感の悪化リスクが高まる兆候だと言っても良いだろう。

今後は、景況感の悪化懸念が増すことで、多業種の求人案件が減少する可能性も高いだろう。そうすれば、キャリアチェンジの難易度は格段に上がってしまう。転職を検討している方には、早いタイミングでキャリアチェンジを行うことをお勧めしたい。

筆者のお勧め転職サービス

1位 ビズリーチ キャリアアップを考えるのであれば、まずは必ず登録すべき転職サイトだ。大手企業の特別求人やベンチャー企業の幹部求人などが多く掲載されており、求人の質が段違いに良い。また、多くのヘッドハンターやキャリアコンサルタントが登録しており、スカウトメッセージが届くこともある。自分の市場価値を知ることに繋がるので、直近での転職を検討していない方も登録すると良い。

2位 JACリクルートメント ハイキャリアに特化した転職エージェントであり、年収アップに繋がる転職支援に定評がある。年収が500万円以上の方や、その給与帯を目指したい方は登録すべきだろう。特に、年収1000万円前後の転職では日本有数の実績を有している。まずは、レジュメを登録し、キャリアコンサルタントとの面談に参加してほしい。
また、JACリクルートメントに相談した人へのインタビューは→こちら

3位 リクルートエージェント 日本一の実績を有する転職エージェントである。案件数が多いので、市場の情報を網羅的に収集することができる。また、キャリアコンサルタントへの教育が行き届いているため、どのキャリアコンサルタントが担当になっても、安定して質の高い支援を受けることができる。特に、若手でこれから実績を積んでキャリアアップしたい方は、必ずキャリアコンサルタントとの面談に参加すべきだ。

4位 アクシスコンサルティング お勧め度は4位としたが、コンサルティングファームに転職したい方には、一番お勧めしている転職エージェントだ。コンサルティングファームへの転職では日本有数の実績を有しており、主要なファームのほとんどと取引している。特に、事業会社に在籍するコンサル未経験者の支援には定評がある。どのファームでどのような選考が行われ、どうすれば合格できるかを熟知しているので、コンサルティングファームへの転職を視野に入れている方は面談に参加すると良いだろう。

5位 パソナキャリア 日本有数のHR企業であるパソナの転職支援サービスだ。丁寧な候補者支援に強みを有しており、候補者の性格や気持ちを理解しながら、ホスピタリティの高い転職支援を行ってくれることだろう。案件数はリクルートエージェントよりやや少ないが、仕事が丁寧で、自分に合った求人を丁寧に紹介してもらうことができる。他のエージェントの面談に参加し、違和感を感じた方には特にお勧めできるエージェントだ。